欧州調査研究その2:London
- naganolabtcue
- 2023年11月12日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年4月4日
9月に訪れた都市の2つ目です、英国ロンドンのアクセシブル状況などについてになります。
今回、ロンドンにはパリ北駅からユーロスターに乗車しまして、セントパンクラス駅へ向かう鉄路による移動を選択しました。価格を抑えること以外にも、鉄路の場合のアクセシビリティを調査する目的もあったためです。ユーロスター車両は、非常に快適でした。車いす等でも規格の範囲内で乗車できますし、多機能トイレも設置されています。

パリ北駅 乗車ホーム

車いす利用者用の乗車補助装置

ユーロスター車内

ロンドン:セントパンクラス駅
ロンドンにおいては、共同研究でチームを組ませていただいている他大学の先生方、関係者さん、サバティカルでUCL(University College London)に所属されている先生などと合流できまして、意見交換も交えながら、ロンドン市におけるアクセシブル駐車場関係、UDの状況、情報のバリアフリー化のための視点など、さまざまな内容について調査を行うことができました。

ロンドン市カナリーワーフ(再開発地区)にある大規模ショッピングモール(Canary Wharf)の立体駐車場では、アクセシブル駐車スペースのほかに、優先利用スペースもありました。

ストラトフォード駅から、郊外のUCLキャンパス(UCL here east:シェアオフィスなど)へは無料のシャトルバスが出ており、バス車両はUD使用になっています。

地下鉄ヴォクソール駅では、ホームに高低差を付けて、スロープがなくても車両へ乗ることができる仕様となっていました。ホーム上の工夫で改善できる良い方法だと思います。

日本でも、東京メトロ日比谷線の仲御徒町駅で、似たような整備を行っています(少し違いますが)

エリザベスラインの車内(新しいライン)は、スペースも広く車両のつなぎ目も通りやすい設計になっています。

ロンドンはバス路線が充実しており、アプリを駆使しながら市街地の調査へ出かけましたが、非常にわかり易く、そして利便性が高いということがわかりました。

ダブルデッカー車両の2階は、見渡せる景色が全然違います。

市街地に設置されている案内図になります、付近の情報が過不足なく掲示されていますが、音声案内や点字などには未対応です。この案内図に搭載させるよりも、もう少し違った方法で整備したほうが、情報過多にならずによいかな、という印象を持ちました。

街なかで見かけた、商店(オフィス)の入口の階段部のマーク掲示です。階段なので、インターホンを押すとスタッフがスロープを設置しに来てくれる仕組みだそうです。

英国では、ブルーバッジとよばれる障がい者用駐車許可証が発給されています。当事者しか駐車できないスペース(路上)に駐車する場合に、掲示が必要です。

英国駐車場協会のレイノルズ氏らと、懇談しました。コーヒーをご馳走になりまして、さらには本当に丁寧な紳士的対応をいただきました、心より感謝いたします。

在英大使館の方々のお力添えにより、英国運輸省の皆さんと意見交換させていただきました。実りあるお時間をいただきました。非常に勉強になりました。

滞在先は、ロンドンオリンピックの際に整備されたオリンピックパーク(エリザベススタジアム)があるストラトフォードです。たくさんの路線が出入りしており、ロンドン中心市街地までも比較的近い立地となります。
毎朝、今回遠征したメンバーらと「朝散歩」と題しまして、パリ、ロンドン、デュッセルドルフの街を朝から数キロ散歩しつつ、市街地の様子を早朝から見て回る、ということをやってみました。
想像以上に、早朝の市街地を見て回る現地調査は、自分にとって意義あるものであると確認ができました。
なにせ、早朝ですから人もまばらですし、空気は澄んでいておいしいし、とても有意義な時間を、仲間と共に過ごすことができました。
ロンドンには、また近いうちに訪れることになるでしょう。まだ研究の続きがありますので。
I'm sure I'll be visiting London again soon. There is still more research to be done.
では、次回はドイツの2都市の交通事情をお伝えしたいと思います。
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