欧州調査研究その3:Berlin & Düsseldorf
- naganolabtcue
- 2023年12月11日
- 読了時間: 4分
9月の欧州調査の最後は、ドイツのベルリンとデュッセルドルフになります。
ベルリンには、ロンドンから夜中に到着し、早朝から動き出しまして、バリアフリーマップのヒアリングで、wheelmap.orgを訪問し、各種ヒアリングをさせていただきました。
各種面白いお話をお聞きすることができ、大変勉強になりました。
現在、当方の研究グループにてバリアフリーマップのUXデザインをどのようにプランニングすべきか、悩んでいたところですが、同じような悩みを先方も抱えていることがわかり、課題は万国共通なのかもしれないな、と思った次第です。
さて、シェーネフェルトから鉄道でベルリン中央駅へ向かう朝の出来事ですが、駅のホームを自転車で走行している、という光景を目撃しましたが、これが向こうの通常だったりします。面白いものです。電車の中に、そのまま自転車を搭乗させることができます。





ベルリン中央駅の目の前に、トラムの駅があります。なんとか時間をやりくりし、ひとまず乗車し、いくつかの拠点を見てきました。



ドイツ国内の公共交通は、改札がありません、信用乗車システムになります。不正をすることが明らかとなった場合の罰則はしっかり設けられていますので、不正する人は少ないようです。人件費のかけ方と、運営管理の適正化、というところになるのだと思います。


地下鉄にも乗車してみましたが、利用しやすい印象です。行先さえしっかり確認できていれば、初見でも問題なく乗車できます。このあたりは、東京の地下鉄よりもわかり易いかと思われます。
ベルリンに滞在できた時間は非常に少なかったですが、次回また訪れた時のイメトレにもなりました。また、近いうちに必ず訪れて、ベルリンの都市計画を調査したいと思います。
つぎに、ベルリン中央駅からDBにて、デュッセルドルフへ移動です。鉄路で4時間半の行程が、大雨による線路への倒木により、手前のドルトムントでしばらく停車するアクシデントに見舞われましたが、夜には到着できました。
デュッセルドルフでも、朝の散歩時間を作りまして、早朝から歩いて市街を巡ってみました。

DBの特急列車ICE
ベルリン中央駅からデュッセルドルフ中央駅まで、およそ4時間半の旅です。


デュッセルドルフ市は、リトルTOKYOという日本食街があり、日本人の多さに驚きます。ドイツ食を夜に探しましたが、結局ラーメン店に入り、日本で食べるよりも美味なラーメンをいただき、大変満足しました。
デュッセルドルフ都市圏は、人口が60万~70万程度と、日本の岡山市くらいの人口規模を誇ります。路外駐車場が量的に不足しており、郊外ではパークアンドライドがおこなわれているものの、中心市街地付近で発生・集中する自動車交通の入れ場所としての駐車場が不足している様子がわかりました。
また、ノルトライン州政府の運輸省にてヒアリングさせていただき、日本のパーキングパーミット制度との比較として、ドイツ国内の様子などを教えていただくことができました。
内務省・警察局のアレクサンダー氏が心よく迎えてくださり、各種情報をいただくことができました。氏とは仲良くなりまして、再会の約束をいたしました。



デュッセルドルフ市内の交通も、やはりトラムが中心です。
バスに乗るような感覚で、路面電車へ乗る、という体験は、非常に有意義なものです。





市内では、電動キックボードのレンタルポートも複数見られました。パリ市内ほどではありませんが(パリの路上はしっちゃかめっちゃかです)、モードを自分で選べるということが、非常に重要な視点になります。



ドイツ国内およびパリ市内でも見られた光景ですが、街の中に多数のダストボックスが設置されており、早朝から回収車があちこちに出動し、ごみを回収している、というものです。
街にゴミが捨てられている状況は好ましいものではありませんので、公共の仕事として実施することは良いことかもしれない、そう思いました。一番は、自分自身のモラルの問題ですが。
さて、欧州3か国を、いくつかの論点から視察し、ヒアリングし、出会いと考察に追われる日々となりました。
このような機会をいただくことができ、関係者の皆さんへ改めて感謝の意を表するしだいです。
今回の訪問による研究成果は、土木学会、日本都市計画学会、日本建築学会などへ論文として投稿していきたいと思っております。
最後に、今回の海外出張で、改めて実感したことを綴っておきたいと思います。
私自身が海外で働くことの意義について、若いころから憧れとある種の信念のような感覚で考えておりましたが、改めてビジョンの続きを描きたくなりました。
私自身、45歳になり、まだまだ若いと言いつつも残り時間との闘いとなっている現実と、しっかり向き合いたい、このように考える次第です。
若い皆さん、各地へ赴いて、こころと身体で感じてきてください。
なりたい自分になるのに、遅すぎるということはない。昔、若い時に、とある人に言われました。
いまこそ、自分に再度、問いたいと思います。
It is never too late to be what you might have been.
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